そもそも年金って?
「年金」と聞いてイメージするものは何でしょうか。
- 年を取って65歳になったらもらえるもの
- 働かなくてもお金がもらえる
- 長きすればするほどたくさんもらえる
- 学校の先生や公務員をやっているといっぱいもらえる
といった、もらえる給付に関するものもあるでしょうし、
- 少子高齢化で将来的に破綻するらしい
- 今の若い世代は将来もらえる額が少ないから損だ
など、将来の年金制度に関するものもあるでしょう。年金に対するイメージは皆さん色々あるかと思います。
このサイトでは、「そんなイメージが果たして合っているのかどうか」、「そもそも年金ってどんなものなのか」など、年金に関して1からわかりやすく解説していきます。
年金とは
年金は、国語辞典(大辞泉)によると、
終身または一定期間にわたり、毎年定期的に一定の金額を給付する制度のもとで、支給される金銭。また、老齢・障害・死亡などを保険事故とし、被保険者や遺族の生活保障を目的とする年金保険制度のこと。国民年金・厚生年金・共済年金などの公的年金と、企業年金・団体年金、個人年金などの私的年金とがある。
と書かれています。
さらに要約すると、
- 一定期間にわたり、定期的に一定の金額を給付する制度
- 老齢・障害・死亡などのときに生活保障を目的とする保険制度
- 公的年金と私的年金がある
となります。
一定期間にわたり、定期的に一定の金額を給付する制度
年金は、通常は65歳になってから、その後ずっと支給されるものです。
支給金額は、その人の年金の加入状況によって上下しますが、毎年一定の金額がずっと支払われます。
年金の支払いは、偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)に2か月分ずつ支払われます。途中で加入した場合は、その支払い月までの期間の分が支払われます。
老齢・障害・死亡などのときに生活保障を目的とする保険制度
年金は、老齢・障害・死亡など、特定の事由が発生したときに支給されます。
辞書の説明文には「保険事故」という言葉が出てきましたが、保険事故という言葉を辞書で調べてみると
保険契約において、保険の対象となる偶然な事故。
と書かれています。一般にイメージする「事故」というより、「保険の対象となる出来事、フラグ」と説明した方が掴みやすいですね。
そして、生活保障を目的とする、ということ。老齢では若いときに比べて働くことはままなりません。しかし衣食住といった生活費はかかりますから、それに対する保障として年金制度があるわけです。
また、老齢のほか、障害や死亡といったときにも給付対象となっています。この辺は、一般的な生命保険に近いですね。
そう考えると、年金=保険、というのも頷けます。
公的年金と私的年金がある
年金には、公的な年金(国が運営するもの)の他に、私的な年金、即ち民間が運営する年金があります。
上で述べたとおり、年金制度=保険制度ですから、民間が年金を運営することは不思議なことではありません。生命保険や損害保険に色んなものがあるように、年金保険も色んなものがあるということです。
私的年金の種類については、また別項で解説していきます。
FPのワンポイントアドバイス
人生設計を行う上で、退職後の生活・収入を考えておくことは非常に重要です。
将来、どうやって生計を立てていくのか考えたとき、年金についてどれくらいもらえるのか、どれくらい今のうちに準備しておかなければならないのか、あまり真剣に考えたことのない方が多いと思います。
しかし、老後になってから考えていては遅いので、できるだけ若いうちから、生活のやりくりを含めた人生設計を立てておくべきです。
年金は国の社会保障制度の1つであり、費用対効果としては悪いものではありません。むしろ、安定的な手段であり、有効に活用するべきものです。老後の1つの柱とするべく、正しい知識を身に付け、将来に生かしましょう。
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